建設コンサルタントに求められる能力を紹介!3つの力を身につけよう!

たじ

建設コンサルタントに求められていることってなんだろう。

建設コンサルタントで働いている人ってどんなことを世間から求められているのでしょうか。

建設コンサルタントへの就職を考えているあなたはどんな力を磨いていけば良いか、わからず不安に思うことがあると思います。

この記事では、建設コンサルタント会社に7年間勤め、現在は建設業にかかる事務に5年従事している私が両方の立場から、建設コンサルタントに求められる能力磨いていきたいスキルについて紹介します。

結論からいうと、建設コンサルタントに求められる能力、磨いていきたいスキルは専門的な技術力、全体の調整能力、適正な倫理観です。

これは一朝一夕では身につかないので長い目で将来にわたって磨いてほしいスキルになります。就職する前から身につけようとは決して思わず、就職してからじっくり自分を磨いてください!

建設コンサルタントは就職してから学んでいく仕事なので、全く心配しなくても大丈夫ですよ!!

目次

建設コンサルタントに求められる能力(その1)専門的な技術力

建設コンサルタントに求められる能力は専門的な技術力だと思います。ただし、一つの尖った力だけでなく、幅広い知識が必要です。ポイントは以下の2つです。

  • 得意な分野が好きな分野とならなくても自分の力は育っている
  • 広く浅くでも良いので幅広く課題解決や提案できる力が大切

自分の得意とする分野の知識について

あなたの得意とする分野に詳しくなりましょう。

まずはあなたの得意とする分野で技術士やシビルコンサルティングマネージャー(RCCM)の資格が取れるようにがんばりましょう。あなたのコアとなる技術力になるので、継続的に知識を蓄積する習慣を身につけておく必要があります。

あなたの得意とする分野が好きな分野となればそれは素晴らしいことだと思いますが、会社で配属された部署によっては得意とする分野=好きな分野とならないかもしれません。

実際に私は「自分の専門性ってなんだろう」と悩んでいましたが、業務をこなしていくうちに養われていく技術力もあり、決して無駄にはならない経験ができたと思います。

私の取得した技術士(建設部門)の選択科目は好きな分野というよりは、自分の経験から得意となった分野でした。

幅広い知識について

自分の得意分野だけでは仕事になりません。

得意分野は必ずもっておかなければいけないと思いますが、それだけで仕事が回るかというと、決してそうではありません。

橋の設計を例にあげて考えると、まずは橋をどこにかければ効率が良いかと考える道路の線形について詳しくなければなりません。

次に橋の高さを決めるためには河川計画についても踏まえておく必要があります。

橋の位置や高さが決まったら、今度は橋を支える橋台の最適な基礎形式を整理しますが、これには地質・地盤の知識が必要となります。

最後に橋梁本体の構造についてコンクリートがいいのか、鋼構造がいいのか河川と道路との高さ関係から決まる桁の高さや施工性、経済性等も踏まえて総合的に決めていく必要があります。

これらの一連の作業を進める上では、全てに事柄に対して完璧である必要はありませんが、提案や課題を解決する上で幅広い知識が必要となります。

私は新入社員のとき知らないことだらけでお客さまから電話を受けても「確認します!!」が口癖になっていました。

こんなことで大丈夫か?先が思いやられる・・・。」と日々不安でしたが、下手にその場適当に答えるのではなく、一度立ち止まることは恥ずかしいことではないと思うようにしました。

ポイントとなるところはある程度決まっており、決められたルールを守るにはどうしたらいいかを考えて進めることで少しずつ知識が増えていったように思います。

建設コンサルタントに求められる能力(その2)全体の調整能力

お客さまに納得してもらう根拠や道筋を整理し、あなたも納得して仕事が進められる能力を身につけましょう。ポイントは以下の2つです。

  • 根拠を整理して、相手の立場を意識することを心掛ける
  • 品質を確保し、工程を計画通りに進めるためには早めの対処が肝心

お客さまに理解してもらうためのコミュニケーション能力

課題を解決するにはお客さまと直接話さなければ、はじまりません。

お客さまといっても講演会のように大多数をお客さまにするわけではなく、対面の打ち合わせでは相手方が2〜3人でこちらも2〜3人というのが多いと思います。各々1人だけという場合もあります。

このとき相手に納得してもらうにはどうしたらいいのか。「話をするのあまり得意じゃないんだけど・・・。

心配はいりません。巧みな話術が必要ではないのです。

根拠に基づく説明ができれば十分です。

根拠が作られた経緯まで理解できているとなお良いですが、ここまで到達するには時間を要しますので、一旦はどんな根拠に基づいているかを整理できる力を養いましょう。

おおむね貸与される資料であったり、基準となる示法書・基準、組織が作成したマニュアルあたりが根拠に該当すると思いますので、これをしっかりと抑えて、打ち合わせで慌てないようにしましょう。

私が新入社員のときは、この根拠の整理が甘かったせいで、電話で何時間も同じ話を繰り返すということがありました。

これは最悪で、お客さまの時間も自分の時間も奪われてしまい何の進展にもなりません。このような状況におちいってしまったら、いったん時間を作って対面で話をして不明点を整理することが望ましいと思います。

また、外注するときも丸投げするのではなくポイントを噛み砕いて伝えないと意図しない成果に仕上がってしまい、全く外注の意味がなくなってしまうことがあります。

自分がお客さまの立場になって考える。これも重要なポイントだと思います。

品質や工程を確保するための管理能力

課題を解決するなかで工程や品質を確保するための管理能力が必要です。

一人の担当者で複数の案件を掛け持ちして進める場合が多いのですが、節目節目で工程や品質を確認する調整が必要となり、これは記録にも残します。

これを適切におこなえなければ、お客さまから心配されたり、最終的には納期に間に合わず結局自分の首を閉めることになります。工程や品質の管理は早めの管理が肝心です。

実際に仕事の納期が3月に集中することが多く、この時期には納期ギリギリで残業ばかりということは多く、間に合わないんじゃないかと大慌てした年もありました。

建設コンサルタントに求められる能力(その3)適正な倫理観

建設コンサルタントは信頼関係で成り立つ職業であるため、品質を偽装することは許されません。ポイントは以下の2つです。

  • 品質を偽装することは許されない
  • 自分に対しても正しく、誠実であることを忘れない

これは当たり前のことかもしませんが、実際にたびたび問題となっていることです。

例をあげるとマンションの耐震設計の計算書の偽装事件基礎杭の支持層への未到達免震・制振ダンパーの品質性能不足など一時期世間を賑わせ、建設業界や技術者の信頼が損なわれることがあります。

この問題は社会的影響が大きく、業界全体の信頼を損ね、自分以外の周りの多くの足まで引っ張ってしまいます。

設計計算を例に挙げると、パソコンが世の中に普及してからは計算ソフトを用いて、最も厳しい条件で構造体がもつのか照査しています。多くの人が利用するものほど地震の影響を詳細に評価して計算するため、複雑な計算が必要となり手計算での検証が不可能になります。

条件設定も複数あり、最終的にソフトで計算した計算結果のみが示されることになりますが、素人目には「何が正しく」、「何が誤りなのか」気づくことは不可能に近いものです。

言ってしまえば、素人を騙そうと思えば簡単に騙せてしまいます。あなたがこのようなことをすることはないと思いますが、魔がさしたり上司の指示を受けてやってしまうことがあるかもしれません。

しかし、見る人が見ればあっさり分かります。バレてしまえば責任は自分に降りかかり家族にも影響が及ぶことになるかもしれません。

自分に対しても正しく、誠実であることを忘れないでください。

まとめ

この記事では、建設コンサルタント会社に7年間勤め、現在は建設業にかかる事務に5年従事している私が両方の立場から、建設コンサルタントに求められる能力磨いていきたいスキルについて紹介しました。

建設コンサルタントに求められる能力、磨いていきたいスキルは以下の3つです。

繰り返しになりますが、高校や大学で勉強したことで役に立つことはありますが、就職してから学ぶことのほうが重要です。

実際に私も就職してから学んだことばかりです。就職してからじっくり自分を磨いてください!

建設コンサルタントは就職してから学んでいく仕事なので、全く心配する必要はありません!若手のときは先輩社員に聞きましょう!!

この記事が、建設コンサルタントを目指すあなたに少しでも参考となればうれしいです。

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