建設コンサルタントのワークライフバランスについて徹底解説!

たじ

ワークライフバランスって最近よく聞くようになったけど、建設コンサルタント業界はワークライフバランスってちゃんとしてるのかな。

建設コンサルタントへの就職を考えているあなたもこのようなことに悩んでいませんか?

建設コンサルタントに就職を考えているが、「仕事とプライベートはきっちり分けて考えたい!」、「将来的には結婚して家庭を持ちたいけど、仕事と家庭を両立できるか不安」と思う人も多いのではないでしょうか。

結論としては、建設コンサルタントで働く場合、長時間の時間外労働が必要な場合が多くこの時間がプライベートの充実を阻む恐れがあります。はっきり言って「毎日9時から18時までしっかり働いて残業はしたくない」という人には向いていない職業だと思います。

その代わり、経済性や会社のサポートは充実していると思うので家族の協力があれば、ワークワイフバランスの充実は図れると思いますあなたの価値観でどの部分を優先させるのか次第だと思います。

この記事では、建設コンサルタントとして働いていた私が建設コンサルタントにおけるワークライフバランスの充実度についてお話しさせていただきます。

目次

ワークライフバランスとは

最近よく聞くワークライフバランスについてはあなたはご存知でしょうか。

仕事と生活の調和とは(定義)

「憲章」では、仕事と生活の調和が実現した社会は、
 
「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」
 
とされ、具体的には
 

(1)就労による経済的自立が可能な社会
経済的自立を必要とする者、とりわけ若者がいきいきと働くことができ、かつ、経済的に自立可能な働き方ができ、結婚や子育てに関する希望の実現などに向けて、暮らしの経済的基盤が確保できる。

(2)健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会
働く人々の健康が保持され、家族・友人などとの充実した時間、自己啓発や地域活動への参加のための時間などを持てる豊かな生活ができる。

(3)多様な働き方・生き方が選択できる社会
性や年齢などにかかわらず、誰もが自らの意欲と能力を持って様々な働き方や生き方に挑戦できる機会が提供されており、子育てや親の介護が必要な時期など個人の置かれた状況に応じて多様で柔軟な働き方が選択でき、しかも公正な処遇が確保されている。

 
とされています。
 

「仕事と生活の調和」推進サイト – 内閣府男女共同参画局 より引用

ワークライフバランスとは日本語で仕事と生活の調和という意味で、要は「仕事も重要だけどプライベートもしっかり充実させて心身ともに健康で生き生きとした生活を送りましょう!」ってことだと思います。

昨今の世の中では過度な時間外労働で体を壊したり、うつ病にかかったりする人も多いので仕事を頑張りたい人もいれば、プライベートを充実させたい人もいて互いに尊重できる社会となることが望ましいことなんだと思います。

建設コンサルタントにおけるワークライフバランスの充実 基本編

この点を踏まえて建設コンサルタントのワークライフバランスはどうでしょうか。

基本制度編

私が勤めていた建設コンサルタントでの勤務に関する基本情報についてまとめると以下のようになります。

  • 勤務は8時間のフレックスタイム制
  • 完全週休二日制(土日祝日と会社カレンダーによる休みあり)
  • 時間外労働は月に20時間〜50時間 隔週水曜はNO残業DAY
  • 年収は各種手当により全体平均よりも高い
  • 資格取得に対する会社サポートがあった

土日が完全に休みで経済的に困ることがないところがイイところだといえますが、時間外労働が20時間〜50時間あるので平日の勤務は毎日定時に退社することは困難だと思います。

隔週の水曜はNO残業DAYとされていましたし、仕事のスケジュールを管理して定時退社できる日もあるので、毎日絶対に残業しなければならない状況ではありません。

しかし、残業なく業務を回すことは極めて困難だったので、ある程度の残業を覚悟しておく必要があります。

私は当時独身で残業が大変なときもありましたが、土日が完全に休みということもあり、週末は先輩とよく飲みにいっていましたし、スノボ等のレジャーにもよくいっていました。

ただし、4月〜8月までの期間は技術士(2次試験)の対策のため、会社の模試や添削を受けて試験対策を週末に実施するなどの自己研さんの時間が相当ありました。会社のサポートがあったのはありがたい反面、早く資格を取らなければという焦りもありました。

私の働いていた建設コンサルタントでのワークワイフバランスに関連する勤務実態や時間外労働時間、年収についての詳細は別の記事でもまとめていますので、気になった方はこちらをご覧ください。

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支援制度編

基本情報に加え、会社がワークワイフバランスの確保のために独自支援をおこなう制度がありました。

この制度については各社で特色があると思いますので、入社するまではわからないことが多いことだと思います。

入りたい建設コンサルタント会社の先輩社員や元社員に話を聞くのが一番だと思いますので、あくまで参考としてください。

  • 半期ごとに実績評価や将来の希望について確認
  • 若手の間は3年ごとの配置転換、支店への異動や会社からの出向
  • 会社負担による各種イベント(お花見、バーベキュー、社員旅行)
  • クラブ活動の支援

充実したワークライフバランスのための人事異動

半期ごとに業務の実績評価や近い将来に希望する仕事についての希望の聞き取りがありました。

この制度については中堅〜大手の建設コンサルタント会社では多少の違いがあると思いますが、採用されている制度の一つだと思います。

私の勤めていた建設コンサルタント会社ではワークライフバランスの充実の一環として、若手の間は3年ごとに配置転換がおこなわれ、部署の異動や支店への異動、関連会社へ出向するなどの活発な人事異動がなされていました。

この制度にはイイ点と悪い点があります。

業務の専門性を高めていく上では一つの部署で技術を磨き上げていくことがイイと思いますが、一つの部署の経験だけでは技術者としての幅を広がらないことが悪い点といえます。

ただし、長年同じ部署にいると上司が変わらず考え方が偏ってしまったり、精神的に追い詰められる場面があるため、これに対しては人事異動が活発な方がイイのだと思います。

会社の幹部からは「社員のワークライフバランスを確保するために積極的に異動をする方針としている」と聞いていました。

充実したワークライフバランスのための会社主催イベント

会社の全額負担で年間を通して各種のイベントがありました。これは社内交流のいい機会となりました。社員同士の繋がりが強まっていい仕事ができる土台の構築ができました。

毎年、新入社員が入社後速やかにお花見という名目で野外の飲み会があったり、バーベキュー大会が5月、社員旅行が10月頃にありました。

新入社員にとっては先輩社員と交流するイイ機会と捉えてもらえるとよかったですが、実質は若手の社員が企画して準備等の段取りをしていたので、かなり大変な部分もありました。

社員同士の交流の機会、仕事以外の場面で企画や調整するイイ機会と捉えると悪くないかもしれません。

充実したワークライフバランスのためのクラブ活動支援

会社が費用の一部補助することで、クラブ活動の支援がおこなわれていました。これはリフレッシュの機会の創出がされていたと思います。

建設コンサルタントの仕事は運動不足になりやすい職種で、かつストレスが溜まりやすい環境の職業だと思います。運動不足とストレスの解消を目的として会社からはクラブ活動の支援がありました。

平日であれば18時以降に会社のもつジムの会員券でジムの利用ができたり、ヨガや社交ダンスの教室に会社負担で通うことができました。

また、ゴルフや野球(ソフトボール)、バスケットボールといった球技系のスポーツについても会社から一部の補助を受けて、クラブ活動することができました。

私もリフレッシュの機会と捉えて、ゴルフや野球によく参加して、運動不足やストレスの解消に役立てていました

建設コンサルタントにおけるワークライフバランスの充実 将来設計編

建設コンサルタントの業界では3Kが、はびこっていると言われています。

きつい、帰れない、結婚できない」の頭文字のKをとって3Kです。

「きつい、帰れない」については上述したとおり一部でその通りの場面もありましたが、「結婚できない」についてはどうでしょうか。

私の勤めていた建設コンサルタントの結婚事情については次のとおりです。

  • 若手社員で独身の社員は少なかった
  • 学生時代の彼女と20代後半で結婚し、家庭をもつ人が多かった女性社員(非正規社員含む)の割合が2〜3割で社内恋愛での結婚もあった
  • 正規社員同士の結婚の場合は働き続けて、ダブルインカムが多い
  • 子供のいる家庭では奥さんは専業主婦やパートの人が多い

業界では「結婚できない」とされているようですが、実際には若手社員で結婚していない人はほとんどいませんでした。日本の未婚率から考えるとかなり優秀な部類だと思います。

また、社外で合コン等により結婚する人もいましたが、学生時代の彼女や会社の女性社員と結婚する人が多かったように思います。

正規社員同士の結婚だとそのまま二人とも働き続ける場合が多いので、それだけで世帯年収が1000万円を超えるので経済的には困ることはないと思います。

ただし、平日に早く帰れないことが原因で子供のいる家庭では奥さんが専業主婦やパートとなっている場合が多い傾向がありました

正規社員に対しては福利厚生制度で結婚休暇、育児休暇等を取得する社員も多く、フレックス制度の活用や1時間単位での休暇取得が可能だったので子育てに対する理解もありました。

また期間は限定されますが、持ち家に対する手当の制度などもありました。

どんな仕事でも言えることかもしれませんが、家族の協力なしにこの仕事を続けることは難しいと思います。ただし、NO残業DAY等の残業のない平日や週末の土日に家族サービスはしっかりできるとは思います。

まとめ

この記事では、建設コンサルタントとして働いていた私が建設コンサルタントのワークライフバランスの充実度についてお話ししました。

結論としては、建設コンサルタントで働く場合、長時間の時間外労働が必要な場合が多くこの時間がプライベートの充実を阻む恐れがあります。はっきり言って「9時から18時までしっかり働いて残業はしたくない」という人には向いていない職業だと思います。

経済性や会社のサポートは充実していると思うので家族の協力があれば、ワークワイフバランスの充実は図れると思いますあなたの価値観でどの部分を優先させるのか次第だと思います。

この記事が、建設コンサルタントを目指すあなたに少しでも参考となればうれしいです。

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